動機の副作用

 2016-12-22
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飼い主さんから常に指示や命令を受けてきた犬や
問題行動を起す度に叱られてきた犬・・
問題行動を起すとそれを止めさせる為に
飼い主さんからオヤツを貰っていた犬が
トレーナーさんの指導により飼い主さんが指示や命令・・
問題行動に対して叱りやオヤツで気を引くのをを止めてしまった時、
犬の方が困惑して動けなくなってしまう・・と言う事も意外と多かったりします。

人間も他者に対して何かしらのアクションを起す時、
メリットを期待して行動に移す事は多いと思います。
「褒められたいから」とか「格好良いと思われたいから」とか
「必要とされたいから」とか「怒られたくないから」など、
色々な理由があるとは思いますが、
いつも褒められる場面で褒められなかった時や
「必要とされるだろう」と行動したら不必要とされた時など、
同じように困惑してしまったり、
「どうしてだろう?」と動けなくなってしまう事は
あるのではないかと思います。

それは「行動の動機」が「他者からの評価」に依存していて、
自分が思った様な評価や反応が返ってこなかったからだと思いますが、
そんな風に「褒められたい」とか「怒られたくない」など、
他者の評価を動機付けとして行動を起こす場合、
その動機には「副作用」とも言うべきものがあるそうですから注意が必要です。

例えば、
「褒められたい」と思って行動する人は「褒められない事はやらない」
「格好良いと思われたい」と思って行動する人は「格好悪い事はやらない」
「必要とされたいから」と思って行動する人は「必要とされないならやらない」
「怒られたくない」と思って行動する人は「怒られないならやらない」など、
「見返りを求めた動機」は「見返りが得られない事はやらない」
となってしまう事が多い為、
犬に対しても「我慢ができたら褒めてあげるよ」とか
「言う事を聴けたら褒めてあげるよ」などと
「見返り」をチラつかせて言う事を聞かせようとしていると、
「オヤツが無いと言うことを聴かない」とか
「怒られないと行動しない」など、「見返り」や「条件」ありきの行動を
するようになってしまう事も多いですから注意が必要です。

おだてたり、オヤツを見せたり、脅したりして
犬にやらせようと言う方法はありますが、
そうした「戦略」ばかりだと犬から「自主的に行動する動機」や
飼い主さんと「心の絆を結びたい」と言う純粋さを奪ってしまいかねませんので、
褒める代わりに「スゴイね」とか
「ありがとう」と素直な気持ちを伝えるのが良いそうです。

「今、褒めたら良い行動が増えるかしら?」とか
「今、褒めたら行動の問題が悪化するのでは?」と
悩まれてしまう飼い主さんも多いですが、
そうした飼い主さんの戦略は犬にも伝わってしまいますので、
結局、犬の方も「飼い主さんがどうやったらオヤツをくれるか?」と
「戦略」を練ってきて、「おやつ」を中心とした争奪戦・・
「オヤツ」を中心とした関係性で終ってしまう事もありますので、
まずは、素直な気持ちで犬の行動に共感し、
頑張りを認めて「スゴイね」とか「頑張ったね」と気持ちを伝えて、
飼い主さんの事を想って行動してくれたら
心から「ありがとう」と伝えるのが良いと思います。

実際、「無条件の愛情」を貰って育った子は、
自分の中に「行動の動機」を見つけるので、
褒め言葉やオヤツが無くても、イラついたり、
困惑して動けなくなったりする事も無かったりします。
勿論、だからと言って、
褒め言葉もオヤツもあげなくて良いと言う事ではありませんが、
「見返りで動かそう」と言う戦略や関係性ばかりではなく、
心から素直な気持ちを伝える・・
と言う事も凄く大切ではないかと思います。(^▼^)ノ
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