達成動機と承認欲求

 2015-06-04
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犬と一対一で暮らしている時は「のびのび」を意識しているものの、
トレーナーさんに課題を与えられた途端、
いきなり「教育ママ」のようになって、
「絶対にできるようにさせなければ!」と、
熱心に指導しはじめてしまう飼い主さんは意外と多いです。

本来、楽しむ事が目的のアジリティーやトリックのはずが、
「達成させる事」に熱くなり過ぎてしまい、
犬のストレスサインが見えなくなってしまったり、
犬に考えさせ、柔軟な発想をさせる為のクリッカーのハズなのに、
「すぐにでもできるようにさせないと・・」と「結果」を求めてしまい、
ドンドンと答えを教えてしまって、全く犬に考えさせていなかったり・・

そうした、何かを成し遂げようとする
「やる気」や「意欲」の事を「達成動機」と言うそうですが、
人間の親子の場合でも
母親の意欲が高過ぎると子供の意欲は低くなってしまい、
ーかと言って、母親の意欲が低過ぎても
子供の意欲を引き出すような働きかけをしない・・
刺激を与えるような活動をしない為、
子供の意欲は低くなってしまう事は多いみたいです。

では、どうしたら良いか?と言いますと、
母親の意欲が高くも低くもなく、バランスが取れている場合、
子供の意欲がもっとも高まると言う研究結果が出ているそうですから、
犬を育てると時もその辺りに気をつけ、
「バランス」を意識した接し方を目指してあげるのも良いのではないかと思います。

そんな風に「犬の意欲」について、
「関心」は持つけど「期待」はし過ぎないようにする・・
その為には、まず、飼い主さん自身が、
他者に対して「自分がどう見られるか?」だけではなく他者に対する「関心」を持ち、
他者からの「期待」に応えようとし過ぎない・・
と言う事も大切みたいです。

その為には「承認欲求」に捕らわれないようにする・・
ちなみに「承認欲求」とは、
「他者に褒められたい」とか「認められたい」とか、
「先生の期待に応えたい・・応えなければ・・」とか、
「自分が・・自分の犬がきちんとできている所を見て貰いたい・・
 褒めて貰いたい・・」などの「欲求」の事を言うそうです。

勿論、そうした気持ちは誰にでもあるもので、
本能の欲求ですからあって当たり前・・
社会の中で・・人間同士が暮らして行く為には、
逆に無いと困るものですが、
だからと言って「承認欲求」が強すぎると
「他者の期待」に応えようとし過ぎてしまい、
自分の犬に無理をさせてしまう事もありますから注意が必要です。

お散歩中に犬を連れた飼い主さんが挨拶をさせようと近づいてくる・・
自分の犬は嫌そうにしているけど、どうしてもその期待を断れない・・
と言うのも「承認欲求」ですし、
散歩中に会う男性が、自分の犬に対して乱暴な接し方をするので、
自分の犬が人間嫌いになりかけているのだけれど、
その人の期待を断れない・・と言うのも「承認欲求」です。
そうして、他者の期待を満たす為に、
家族である自分の犬に無理をさせる・・
嫌な想いをさせる・・と言うのは違うと思いますし、
そうした時にきちんと自分の犬を守ってあげられる・・
自分の犬の信頼を得る為にも
「断る勇気」を持つ必要はあるのではないかと思います。

また、その一方で、家に帰って犬と一対一の時は、
犬からの「承認欲求」を期待し、
「犬の期待に応えたい」とか
「犬に飼い主として認められたい」と言う「承認欲求」から
犬のワガママを許してしまう・・など、
そうした飼い主さんの「承認欲求」の強さが
犬の問題行動の原因になっている事も多いのですが、
飼い主さんが自身、自分の「承認欲求」に気がついていない事も多い為、
犬の問題行動がどうして起きているのかが分からない・・
と言う事もよくあったりしますから注意が必要です。

「他者の期待に応えたい」と言う「衝動」は誰にでもありますが、
それが強すぎると、自分らしく生きる事はできません・・・
結果として、言っている事・・やっている事がコロコロと変わり、
犬からの信用をなくしてしまったり、
飼い主さん自身の自信も失ってしまう可能性が高いですので、
自分の中の「承認欲求」を自覚し、
「断る勇気」・・「嫌われる勇気」を持つ事が、
「自分らしい犬との暮らし」を守る為にも必要ではないかと思います。(^▼^)ノ
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