理論や行動学の前に

 2013-09-04
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飼い主さんが犬の行動の問題で悩まれた時、
「犬のしつけ本」だけではなく、動物の「行動学」や「学習理論」の本などを
読まれる事も多いと思いますが、
そうした行動学や理論を用いて犬を育てようと思っても、
意外とうまく行かない事も多かったりするようです・・・

その原因として多いのが、
「理論や手法の選択が間違ってしまっている」
「理論や手法を用いる事ばかりを先行してしまい、
 犬の表情や感情の読みとりを怠ってしまっている」
などではないでしょうか?

人間の子供も年齢によって、教え方や教えるべき内容が変わるそうです。
「0~1歳」は教えると言うよりもひたすら愛情を与える時期・・
「1~2歳」は子供を従わせようとするのではなく自己主張を認めて付き合ってあげて行く時期・・
「2~3歳」は少しずつルールや我慢を教えて行く時期・・
と言う風に段階的に・・少しずつ土台を作っていく事により、
「3歳~6歳」で「しつけ」や「勉強」ができるようになるそうです。

ですが、親が子供の成長段階を理解せずに年齢に合わないような教育をしようとすれば、
できない事ばかりでお互いに苦しむだけですし、
逆に「もう○歳だから」と、子供の土台ができあがっていないうちに、、
年齢を基準に色々な事を教えようとすれば、
土台が耐えられずに倒れてしまうかもしれません・・・

それは犬も同じだと思います。
大切な事は犬の「成長段階」をきちんと把握してあげる事・・
理論や行動学の前に犬の気持ちや心にしっかりと目を向けてあげる事が大切だと思います。

また、過去にトラウマがあり、
「犬が人間の事を信用していない」と言う場合、
「何かを教えよう」とする前に「飼い主さんのそばは安心できる場所」と言う事や
犬からの信用と信頼を得る事からはじめる必要があると思います。

「古典的条件付け」とか「オペラント条件付け」とか「強化子」など、
難しい言葉をいくら覚えたとしても、
「外で飼い主さんの手からおやつを食べられない」
と言うのでは条件付けをする事が難しいですし、
犬が問題行動をしたら空き缶を投げつけるなどの「天罰法」を繰り返し行われてきた犬は、
常に恐怖に脅え、不安で周りが気になって集中する事ができず、
何かを学んだり、楽しもうと言う気にならない事も多いからです。

ですから、まずは犬の不安を排除し、
信用と信頼を得て犬に好きになって貰う事が必要ですし、
犬が飼い主さんに興味を持つようになった・・
飼い主さんの言う事を聴こうと思ってはじめて「学ぼう」と言う
前向きさが生まれるのではないかと思います。

人間もそうですよね?
好きな人の話は一生懸命に聴くし、覚えるけど、
そんなに好きでもない・・
興味も無い話は聴いているようで聴いていない・・
だから教えて貰っても覚えないし、
どうしたら上手くなるか?
などと考えないから上達しない事は多いです。

特に男性は「上達する喜び」や「結果を出す事」を重視してしまいがちですが、
女性はどちらかと言うと結果よりも課程・・
わいわいと楽しく会話をしながら学ぶ・・と言う事を望むような気がします。
そして、それは、犬も同じだと思います。
男性が作ったドッグトレーニングは、
どちらかと言うと、技術の向上や結果を重視しがちですが、
犬は上達する喜びよりも飼い主さんと楽しむ事を求めています。
合理的な教え方・・・
科学的な伝え方・・・
そう言う事も大切ですが、重要なのは心の触れ合い・・
犬のありのままを愛してあげる事、
そして、犬が「飼い主さんから愛されている」と感じられる事が、
どんな理論や手法よりも大切な事ではないかと思います。(^▼^)ノ
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