「別の許せる行動」を設定する

 2017-09-22
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新しく犬を迎えたら、先住犬が突然、室内排泄を失敗するようになったり、
怖がりになって抱っこをせがむようになったりする事はよくあります。
でも、それはどうしてか?と言いますと、
これまで、先住犬は飼い主さんの愛情と注目を一身に受けていたのに、
新しい犬が来た途端、飼い主さんの興味はそっちに移ってしまい、
殆ど構って貰えなくなったから・・
そうなると、先住犬は飼い主さんの注目を自分の方に向ける為に、
例えその行動をした事で怒られる結果になったとしても、
ワザと叱られるような事をしたり、
飼い主さんが心配するような行動をしてしたりする事は多いのです。

犬はとても正直なので、
方法の適切さよりも「望んだ結果」が得られるかどうか?
が何よりも優先される事は多いです。

犬が飼い主さんの注目が得られないので行動の問題を起こしたら、
飼い主さんの注目を得られた・・
流れにすると、

「飼い主さんの注目が得られない」→「行動の問題を起こす」→「注目を得られた」

と言う感じで、犬はその行動にによって望んだ結果が得られた為に
その行動を繰り返す事になりますが、
飼い主さんの望みは「行動の問題を止めさせる事」なので、

「犬が行動の問題を起こす」→「飼い主さんが叱る」→「行動が止まる」

となって、一応、目的は達成できているものの、
実は「飼い主が叱る」と言う行動は、
犬にとっての「メリット」になってしまっている為、
飼い主さんが叱れば叱るほど、犬は「注目が得られた」となって
行動の問題を強化してしまっている事もあったりするのです。

なので、犬の行動の問題を考える時は犬の行動をよく観察し、
その行動をする事によって犬がどんなメリットを得ているか?
を考える事が重要になってきます。

また、犬の行動の問題に対し、
飼い主さんが「こうあって欲しい」と
「理想の行動」を犬に求めすぎてしまっているばかりに、
かえって結果に結びつかない・・と言う事もありますので、
その時は「別の許せる行動」を設定するのが良いそうです。

例えば「お散歩中に犬を見ると吠えてしまう」
と言う、行動の問題で悩んでいる飼い主さんが居たとします。

(理想)
「犬を見つける」→「犬が吠えない」→「犬を褒める」

(現実)
「犬を見つける」→「犬が吠える」→「マズルを掴む、抱き上げる」

と言った感じで、理想は犬を見ても吠えないでいて欲しいのですが、
どうしても、犬を見ると吠えてしまうので、
犬の口を掴んで吠えられないようにしたり、
抱き上げて犬に合わせないようにしたりして問題を対処する・・・
でも、それでは、犬は自分で自分の感情をコントロールするスキルが身につかず、
今後も感情が高ぶる度に吠えてしまう事になりますので、
別の許せる行動・・「代替行動」を設置してみるのも良いと思います。

「別の許せる行動」とは、
「100点満点ではないけれど飼い主さんが許容できる行動」
の事を言うそうです。

例えるなら「犬を見て吠えてはダメ」から
「吠えても良いけど長くは吠えない」など、
100点と0点の間に「ここまでできたらOK」と言うラインを作るのです。
勿論、合格ラインが高すぎるとクリアーできませんから、
犬の成長度合いに合わせ、犬が頑張ればクリアーできる程度に
合格ラインを設定します。

「犬と出会ったらフレンドリーなあいさつをして欲しい」など、
「こうであるべき」や「こうでなければ」が強い飼い主さんには、
なかなか、気づき難い考え方かもしれませんが、
ある意味、「ゴールへ向かって段階的に教えて行く」
と言うのと同じ考え方ですから、
100点では無いけれど、今の犬の理解度ならここが妥協点と言う
部分をしっかりと持つようにしてみるのが良いみたいです。

まぁ、実際は自分の犬が犬を見ても吠えなかったとしても、
「たまたま」と言う判断をして犬を褒めなかったり、
自分の犬が地面の匂いを嗅いで
相手の犬をスルーしようとしているのを見て「気づかなかったのね」と、
吠えなかった事を褒めずに終わってしまう事もあると思いますが、
そうして、犬を見ても吠えないで欲しい・・仲良くして欲しい・・と願っているのに、
犬が吠えずにスルーできた時に褒めずに見過ごしてしまうと、
犬はその行動に価値を見出せず、
その行動を「もっと頑張ろう」とは思わなくなってしまいますので、
自分の犬がなかなか変わらない・・と嘆く前に「妥協点」を提示し、
少しずつ犬をゴールに導いてあげたり、しっかりと犬の行動を観察し、
良い行動は見逃さずにすぐにオヤツをあげるなどして、
その行動の価値を上げてみるのも良いのではないかと思います。(^▼^)ノ
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